はじまり

関西を中心に活躍する、障害児教育・福祉に関わる人たちが構成する「ベトちゃん・ドクちゃんの発達を願う会」からの要請を受けて、ベトナム戦争で大量に散布された枯葉剤によるベトナム住民の健康被害調査を始めたのが1995年12月のことです。

それから10年が経過した後、私たちはある疑問を抱くようになりました。ベトナム戦争でアメリカ軍がまいた枯葉剤は、本当にベトナムの人民に健康被害をもたらしているのでしょうか、ベトちゃんドクちゃんに象徴されるような重篤な先天性障害を引き起こしているのでしょうか?

事実はいまだに明らかとはいえません。ただ、ベトナムに何度も足を運んでみると、多くの人が実感すること、それは先天性の障害をもった多くの子どもたちがいて、さらには充分な医療もリハビリテーションも施されないままにおかれている実態の悲惨さです。

何度も健診を繰り返しました。そのうちに、私たちは確信を深めていきます。何か大変なことがおこったのだと。一方で、現地の人たちは、医療や教育に恵まれない環境で具体的な支援を求めています。2002年以降、南部ベトナムのタイニン省に対象を絞ってリハビリテーションを中心にした具体的支援活動を開始しました。

そして、継続的に、着実な支援活動を行い、また多くの人たちからの広い協力をいただくことを目的に2005年10月に私たちは国際NGO団体を立ち上げました。

団体概要

団体名 国際NGOベトナム・タイニン省の地域リハビリテーションを支援する会
設立日 2005.10.12
目的 ベトナムタイニン省においてリハビリテーションスタッフの養成や地域の障害者の実態調査などを通じて、地域リハビリテーションプログラムの推進を援助し、ベトナムタイニン省の障害者の福祉の増進に寄与することを目的とする。
事業内容 ■特定非営利活動に係る事業

  • タイニン省におけるリハビリテーションスタッフの養成事業
  • 地域で直接障害児者のリハビリテーションを担う協力者(CBRワーカー)の養成事業
  • 地域の障害実態調査事業
  • 情報発信事業

■その他の事業

  • 物品販売
事務所の所在地 〒616-8016
京都市右京区龍安寺西ノ川町15番地19 尾崎望方

電話番号 080-1439-3421(尾崎望)
メンバー
  • 理事長:尾崎 望
  • 理事:大城春美
  • 理事:松本瞳
  • 理事:西村久留美
  • 理事:安達やよい
  • 監事:大城源徳

活動履歴

1.活動時期の模索期 「ベトちゃんドクちゃんの発達を願う会(代表藤本文朗滋賀大学名誉教授)」と協力して、地域を巡回して、障害児の健康実態調査をおこなっていました。1995年ハノイを中心に北部ベトナムの家族性の先天性障害児、1996年は中部ベトナムクワンチ省の先天性障害児、1998年はハイフォンの退役軍人とその家族の健康調査です。
2.活動の混迷期 しかし一方では、健診のたびごとに、家族特に母親からは「この子を日本に連れて行って治してくれ」といった率直な言葉がいくつも聴かれました。「私たちがしているのは調査なんです」という回答はあまりに現地の人たちからは、現実離れした言葉だったようです。そして2001年に南部ベトナムビンフックでおこなった検診では、ついに現地の協力と許可が得られずに、健診初日で退去を余儀なくされてしまいまいた。
3.具体的な支援活動期 そして2002年からは、タイニン省に場所を決め腰をすえて具体的な支援活動を開始しました。2002年には「ベトちゃんドクちゃんの発達を願う会」と協力して地域の診療に役立てていただくための車を寄贈し、2003年はスタッフの移動のためのバイクを寄贈しましたまた2002年以降は地域健診と平行して、地域のリハビリテーションスタッフに対する技術指導もおこなっています。
4.近年の活動 2002年はタイニン省チャンバン県、2003年は同じくズンミンチャウ県、2004年は平和村を中心に、そして2005年はチャウタン県で、それぞれ障害児者の健康診断と家庭でできるリハビリテーションの指導、そして地元のリハビリテーションスタッフへの技術講習などをおこなってきました。特に2005年度はCBRを強く意識して、CBRを地域で実践するワーカーの方たち、そして家族内に障害児者をもつご家族の意見を伺う機会などももちました。以降、毎年、ベトナム南部タイニン省の農村地帯に訪問し、地域に根差したリハビリテーションを支援しています。